今回は、可動書庫や大型金庫等、重量がある家具や什器を設置する際に、既存の床を補強する工事の事例をご紹介いたします。
H50mmの樹脂製OAフロアの一部をコンパネ合板に変えて、重量物に耐えられるようにします。
厚さ約23mmの合板を使います。
まずは対象箇所のOAフロアを外していきます。今回の施工範囲はおよそ2.4m×1.7m分です。OAフロア下の下地シートはそのまま使います。
OAフロアを取ってみると、合板を敷き詰めようとする範囲に電源ケーブルが配線されていることが有ります。
最下層の合板は、電源ケーブルを潰さないように、板の一部を加工して敷き詰めていきます。
最下層の板は躯体のコンクリートへしっかりと固定します。
この作業はドリルで下穴を開ける際に、かなり大きな音と振動が出ます。
平日・土日・日中・夜間を問わず、事前に管理会社へ相談し許可を取ります。
合板2層目は最下層とは90度向きを変えます。上に乗せる重量物の荷重分散の為でも
電源やLANケーブルの出し口部分はちょっとだけ大きめに切り欠いておきます。
一番上にくる3層目は薄い5mmベニヤとなります。こちらも2層目とは90度向きを変えます。
タイルカーペットを再度貼っていきます。
終了です。重量物を設置する準備が整ました。
一級建築士 / 1級建築施工管理技士 / 宅地建物取引士 / 認定ファシリティーマネジャー
千葉大学工学部を中退後、2001年に24歳で株式会社アロワーズを創業。「働く環境こそが生産性向上の唯一の手段」という信念のもと、23年間にわたりオフィスの設計・デザイン・施工をワンストップで手掛ける内装工事業を行っている。