これまで木工家具の造作事例はいくつか紹介してきましたが、今回は少し特殊なひな壇状の造作事例をご紹介します。
今回の設置場所はリフレッシュルームの中。まったり休憩が出来たり、社員さん同士が隣に座って気軽に話したり、プレゼンを聴くためのホールとして使用したり、そんな多目的なスペースを造りたいとご要望を頂きました。
昨今、このような空間で社員同士のコミュニケーションを自然発生的に生まれやすくしたい、アイデア出しに必要なコミュニケーションであるワイワイガヤガヤ「ワイガヤ」が生まれやすくなる環境を作りたい、そんな企業が増えています。
ひな壇側に座る人にとっては、前の人の頭が気にならず広い視界を得ることができること、ひな壇側に向かって話す人にとっては、全員の顏が見ながら話せること。これもひな壇のメリットと言えますね。
施工方法をご紹介します。
木軸で強度や寸法を計算しながら土台を組んでいきます。
土台ができたら仕上げ材のフローリングを設置します。
最後にクリア塗装をしてツヤを出し、汚れにくくする加工を行います。
こうして出来上がったのがこの小上がり階段のようなひな壇状スペースになります。
また、今回設置する場所が非常時に消防隊が突入する「代替侵入口」と接していた為、私達が設計図を持って管轄消防へ行きました。打ち合わせの結果、消防隊の侵入に支障が無い造作物であることも確認しています。
パーティションもそうですが、室内に造作物を作る時はこのような「安全面」の検討を十分に行うことが必要です。当社ではそのような点も含めてお客様の理想のオフィス内装をサポートしております。
オフィス内装や造作家具の最大の魅力はデザイン、サイズ、設置位置を全てカスタマイズできること。今回の場合のように、「オフィス内装で実現されたいこと」のリクエストを頂ければ、もっとも最適な工事方法をご提案致します。
一級建築士 / 1級建築施工管理技士 / 宅地建物取引士 / 認定ファシリティーマネジャー
千葉大学工学部を中退後、2001年に24歳で株式会社アロワーズを創業。「働く環境こそが生産性向上の唯一の手段」という信念のもと、23年間にわたりオフィスの設計・デザイン・施工をワンストップで手掛ける内装工事業を行っている。