アロワーズ入社1年目の私にはひとつの悩みがありました。
「人の話を聞く」ことができない
営業職のビジネスの場において、相手の話をしっかりと聞くことは基本中の基本です。
電話応答や初対面の方との商談ではなおさら重要です。
しかしながら、
- こちらが確認しなければならないこと、②次の会話への切り返し、③時間の制約など…
自身の頭を整理するのが精一杯で、終わってみると相手の話をほとんど覚えていない、肝心な部分のメモ書きがない、ということがよくありました。。。
そんな中、私は1冊の本を思い出しました。
「聞く力 心をひらく35のヒント/阿川佐和子 (文春新書)
勉強はタイミングですね
2012年に発売され話題になっていたのでご存知の方も多いかと思います。
当時の私も関心はあったのですが結局読まず仕舞い。
読むなら今だ!と思い、足早に紀伊國屋書店に向かい同書の目次をペラペラとめくって
いくと、興味深い見出しがたくさん。
いわゆる自己啓発本の類を手に取ることはあまりなかった私ですが、某TV番組で著者の阿川さんには好感を抱いていたし、何より今の私に必要なヒントが隠されている気がしたので、購入を決意しました。
…さてさて、前置きが長くなってしまいましたが、ここでは同書から学んだ「人の話を聞く」ための3つのテクニックをご紹介いたします。
①事前準備はほどほどに!
新規の客先への訪問時や、電話での問合せ対応など、その場で質問しなければならないことをあれやこれやとリストアップすることがあるかと思います。
もちろんそれが悪いことではないのですが、事前準備を完璧に行うことで油断が生まれることも確かです。
すでに相手と話をした気になってしまったり、予期せぬ返答がきた場合に対応できなくなってしまうからです。
そこで重要なのが、軸となる質問を3つに絞ること。
相手の性格にもよりますが、初対面の人にあれこれ質問攻めをされたら嫌気がさしますよね。
初めに要点だけを頭に入れておき、あとはなるべく相手の話に耳を傾けます。
相手が自然と話したくなる空気を作ることが重要だと学びました。
②「えっ?」は禁句!オウム返しを心掛ける
相手の話している内容がよくわからなかった時や、思いがけない返答がきた時に思わず
「えっ?」と口に出してしまうことはないでしょうか。
私は思い当たることがありすぎてもはや口癖のようになっているのですが、ビジネスの
世界ではご法度のようです。。。
当然ながら「えっ?」と言われた相手は、「なにか間違っていることを言ってしまったのかな?」と不安になったり、時には苛立つこともあるかと思います。
そうならないためにもオウム返し質問を活用しましょう。
オフィス移転を希望されているお客様との会話例
お客様「エントランスにはプロ野球のヒーローインタビューみたいなボードを作りたいなあ」
営業「ヒーローインタビューですか?」
お客様「そうなんだよ。そんなオフィス他にはないし斬新でしょ?」
営業「確かに斬新なアイディアですね!」
といった具合に。
最初の場面で「えっ?」とひとこと言ってしまっただけで、相手の顔が曇っていくのが
容易に想像できます。。。
印象に残ったワードを復唱するだけで、相手は関心を持ってくれたことに対して嬉しくなりさらに掘り下げた情報を話したくなります。
またこちら側も時間的に余裕を作ることができるので、是非とも今日から実践していきたいテクニックだと思います。
③話し過ぎには要注意!
最後にお伝えしたいことがこちら。
相手との距離感も近くなり、コミュニケーションに余裕ができると陥りやすいパターンです。
それは、相手が話す前にこちらで返答を予測して先回りしてしまうこと。
具体的な例として私の失敗談をお話しします。
引越し作業の見積り依頼を受けた私は、現地に向かい担当者様と打ち合わせをしながら
現場を拝見していました。
当然ながらお客様が一番気になることはお金。
お客様「ここにあるもの全部運んでもらいたいです。」
営業「なるほど、かしこまりました。物量を図らせていただきますね。」
お客様「やっぱりこれだけの物量だと結構金額かかっちゃいますよね…?」
営業「そうですね。10万くらいはかかるかと思います。」
お客様「えっ?10万で済んじゃうんですか?」
…この瞬間、私はやってしまった!と激しく後悔するも後の祭り。
お客様は15万、あるいは20万くらいを想定していたかもしれません。
にも拘わらず10万という言葉を私が先に言ってしまった手前、20万の見積りを提示
することなんて到底できるはずがないですよね。
負けです。圧倒的敗北です。
お客様「やっぱりこれだけの物量だと結構金額かかっちゃいますよね…?」
営業「そうですね。これだけ物量がありますからね。」
お客様「ちなみに20万には収まりますかね?予算がそれくらいなのですが…」
営業「そうですね。20万あればなんとかいけると思います。」
どうでしょうか。この自然な会話の流れ。
営業職としてのテクニックにも繋がりますが、しっかりと相手の話を聞く心構えができていれば、こちらから多くの情報を与える必要はないということですね。
もうすぐ先輩、頑張ります!
以上、新人営業社員が恐れ多くも3つのテーマでお話ししましたが、いかがでしたでしょうか。
冒頭では少し大袈裟に「人の話を聞くができない」と記しましたが、本当の意味でしっかりと「聞く」ことが出来る人は少ないのではないかと思います。
それだけに難しいことでありますから今のうちから意識的に取り組み、自身を振り返り、
テクニックを身に付けていきたいと思います!!
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