2011年3月11日、東北地方を中心に広い範囲を襲った東日本大震災。この日以降、私たちの防災に対する意識は大きく変わりました。
近いうちに必ず来ると言われる首都直下型地震や南海トラフ地震などが大きく取り上げられましたが、震災から既に6年。防災の意識が徐々に薄れているのも事実です。
ここで改めて、震災の際に役立つ防災グッズをご紹介したいと思います。
おすすめ防災グッズ5選
大地震など規模の大きな災害に見舞われた時、真っ先に頭に浮かぶのが帰宅困難者の存在です。東日本大震災の時もそうでしたし、さらに昔の阪神淡路大震災でも帰宅困難となった人が線路を歩く姿が報道されて多くの人が衝撃を受けたことと思います。
しかし、実は大規模災害の時に大切なのは安否の確認と、安全な場所に留まることです。帰宅困難となったら無理に帰宅しようとせず(災害直後は歩くことにも危険を伴う)、安全なオフィスに留まることも有効です。
今ではSNSやメッセージアプリ、メールなどさまざまな手段で連絡が取れるので、何らかの方法で安否の確認が取れたらオフィスで一夜を安全に明かす方法を考えたいところです。
・その1
そこで活躍するのが、オフィス用防災グッズの定番である防災セットです。セットの中身は水、保存食、応急用の治療用品、簡易トイレなどです。持ち歩くタイプになっているものもありますが、重くてあまり現実味がないという指摘もあるので常備しておくタイプで良いでしょう。
出典:http://www.pro-bousai.jp/html/page19.html
・その2
2つ目は、先ほど述べたことと矛盾しますが、帰宅支援セットです。オフィスに留まれる人はその方がベターですが、家族に要介護の人がいる、子供を迎えに行かなければならないなどの事情で「どうしても帰宅しなければならない人」はいます。
そんな人のための帰宅支援セットですが、長距離を歩くこともあるため、最低限の小さくて軽いセットが重宝します。
出典:http://www.kokuyo-st.co.jp/solution/bousai/taking_out_set/set_backhome.html
・その3
3つ目におすすめしたいオフィス防災グッズは、毛布です。寒い時期に災害が発生、停電によって空調がストップしてしまった後の防寒に大活躍します。その他にも床にガラスの破片などが散乱している場合の緩衝材など用途も幅広いので余裕を持った数を備蓄しておきたいところです。保管場所に困る場合は真空パックで保管できるタイプがおすすめです。
出典:http://caretaro.com/shopdetail/000000032107/
・その4
4つ目は、オフィスの中だけでなく外での移動に活躍する意外な「防災グッズ」です。それは、自転車です。交通が寸断された状態でも自転車であれば行動できる範囲が比較的広くなり、どうしても帰宅しなければならない人などの足となってくれます。
・その5
最後の5つ目も、少々意外なものです。それは、オフィスにいる個人それぞれの好きな食べ物です。さすがに生ものは常備できないのでお菓子などが妥当でしょう。災害時は精神的に不安定になり、それゆえに二次的な被害を発生させてしまうこともあります。パニックになるのを抑え、精神的な安定を取り戻すのに嗜好品は役立ちます。チョコレートなどの甘くてカロリーが高いもの、場合によってはお酒なども効果的です。
災害時の失敗談から学ぶ教訓3選
東日本大震災発生時に首都圏の企業で実際に起きた失敗談、気づいたことからの教訓を3つピックアップしました。
・教訓1 女性はオフィスにスニーカーを常備
ヒールのある靴で通勤をしている女性は多いと思いますが、こうしたファッション重視の靴は災害時に歩きにくいというデメリットが顕在化します。男性であってもファッション性を重視するあまり歩きにくい靴を普段履いているという場合はオフィスに歩きやすいスニーカーを1足置いておくと役立ちます。
・教訓2 持病のある人は薬の予備を置いておく
オフィス用の防災セットには簡単な消毒薬や痛み止めなどは入っていることもありますが、個人が服用している薬については医師の処方箋が必要なものもあるため、会社として常備しておくわけにはいきません。
これについては個人で備えておくしかないので、オフィスにも自宅に保管している薬の一部を置いておくと安心感がまるで違います。
・教訓3 帰宅支援用の地図(土地勘)
普段電車で通勤している人が、ある日突然歩いて帰ろうと思っても土地勘がなければどちらに向かって歩けば良いのかすら分かりません。特に地下鉄など車窓の景色がない電車で通勤をしている方は方向感覚を失いやすく、歩いて帰ると出発したものの道に迷ってしまったという事例はとても多いそうです(災害時は普段と風景も変わります)、帰宅支援用の地図を備えておくか、事前に歩いて帰ってみるというリハーサルをしておくことをおすすめします。
まとめ
オフィスにあると役立つおすすめの防災グッズと、本当にあった失敗談から得られた教訓をご紹介しましたが、参考になりましたでしょうか?
防災は普段からの備えがすべてなので、この記事が防災意識を再確認する機会になれば幸いです。
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