「風通しが悪い」「空気が澱んでる」オフィスの中で、そう感じたことはありますか?
空調や湿度による不快感もありますが、もしかしたら【オフィスの空気】が汚染されていることが原因かもしれません。
先に結論を言いますと、【換気が大事】です。まったく汚染物質を発生させないことは不可能ですので、極力薄めることでより快適な空気空間にすることをお勧めします。
オフィスの空気汚染の原因4つ
オフィスの空気が汚染される4つの原因について解説します。
①人的活動で発生するもの
・一酸化炭素CO
不完全燃焼や喫煙によって発生します。無味無臭ですが有毒ガスと定義され、許容濃度は10ppm(0.001%)と、わずかな量でも有害になります。
・二酸化炭素CO2
人の呼吸によっても排出されるおなじみのガスです。標準の大気中にも300ppm(0.03%)含まれています。許容濃度は標準大気中の約3倍で、1000ppm(0.1%)と定められています。
空気中の二酸化炭素の濃度が増えてくると、作業効率にも大きく影響を与える事がさまざまな研究機関より発表されています。
②建材などから発生するもの
・ラドン
コンクリートや土壌の中で骨材として使用される中に含まれています。放射性物質であり肺がんとの関連性も指摘されています。
・オゾン
オフィスにもあるコピー機や、静電気式空気清浄機からも出ています。濃度が濃くなると特有の(生魚のような)臭いがし、酸化力が強く目やのどの炎症につながる危険性があります。ただ、最近の機器はどのメーカーも人体に影響が出ない構造にしていますので過度な心配は無用と思われます。
・アスベスト繊維
塵肺、肺がんの被害として有名になりました。近年の建物では使用を禁止されていますが、昔の断熱材や耐火材料に使われていました。
・VOC(揮発性有機化合物)
塗料に含まれるトルエン、キシレン等の化学物質がVOCと呼ばれます。体調不良を引き起こす室内汚染物質です。
・塵埃
ほこりです。浮遊粉じんとも言います。空気中で細菌と付着することもあるのでほこりが舞わない工夫が必要です。
・カビ
オフィスでも窓際など結露が生じやすい場所でカーペットやブラインドがカビてしまうことがあります。胞子が飛散すると人体にも悪い影響を及ぼします。
③車の排気ガス
・窒素酸化物
オフィスに直接排気ガスが入ることはありませんが、車のエンジンの燃焼によって発生し、炭化水素との科学反応や太陽光線の作用によって分解しオゾンを発生させます。
光化学スモッグのひとつの原因でもあります。
④人体から発生するもの
・人は誰でも発汗作用をしますし、外出先で臭いが服に付着してしまう場合もあります。また、最近では【香り成分の強い柔軟剤や香水等も汚染の1つ】と考えられています。
普段は空気についてあまり考えることは無いと思いますが、オフィスの空気が悪いと生産性の低下にもつながりますし、ワーカーの健康にも影響します。
オフィスの空気を改善するのに必要な換気量は?
汚染物質が発生している部屋における必要換気量は、下記の二通りの式で求められます。
・換気量計算その1
K:在室者ひとりあたりのCO2発生量(㎥/h)
Pa:許容濃度
Po:外気中の汚染物質の濃度
・換気量計算その2
オフィスではこちらの方がイメージしやすいですね。
例えば弊社は172㎡に20名の社員が働いていますので一人当たり8.6㎡、必要換気量は1時間あたり400㎥、天井高が2.4mだとすると、1時間に1回オフィスの空気を部屋いっぱい分入れ替える計算になります。意外に多いですね。
ぜひオフィスの空気環境を良くするためにも、換気環境を見直してはいかがでしょうか?
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