物理的セキュリティ対策でオフィスへの侵入者を撃退する方法4選

オフィスのセキュリティ対策を取り巻く環境が大きく変化しています。かつては事務所荒らしを防ぐためのセキュリティ対策で十分と考えられていたものが、今では顧客情報や個人情報、プロジェクトに関する情報など、こうした情報を狙う犯罪からオフィスを守る必要性が高まっています。

社会的な影響が大きい大企業はもちろんですが、こと情報に関しては中小企業であっても価値の高い情報を取り扱っていることが多く、他人事ではいられなくなっています。そのためにプライバシーマークやISO認証を取得する動きも見られますが、物理的に外部の侵入者を防ぐためのセキュリティ対策も強く求められています。

この記事ではオフィスのセキュリティ対策について、今の時代にふさわしいあり方を解説したいと思います。

 

 

物理的なセキュリティ対策にはどんなものがある?

侵入者を物理的に遮断するには、オフィスへの出入口に対するセキュリティ対策が必要になります。その具体的な方法について、3つご紹介します。

①電気錠

名称の通り、電気で施錠と開錠を切り替える仕組みのことです。オフィスのドアに設置することで指紋認証や顔認証といった生体認証を導入することもできるため、「鍵やカードキーを忘れた」という場合であっても正確な認証が可能です。
こうした生体認証による電気錠については「オフィスのセキュリティー対策!最新の電気錠はここまで進化!でも詳しくご紹介しています。

②セキュリティゲート

規模の大きなインテリジェントビルなどで、自動改札機のようなゲートが設置されている光景を見たことがあるかと思います。これは最もお金のかかるセキュリティ対策ですが、「共連れ」を防ぐことができる意味でもセキュリティ効果の高い仕組みです。身近なところだと、駅の自動改札がこれにあたります。

なお、共連れとは1人の認証で2人以上の人が通過してしまう、もしくは故意に通過する行為のことです。電気錠だけだと共連れが発生する可能性が残りますが、セキュリティゲートだと共連れも含めて認証を得ていない人の侵入をほぼ防止できます。

③アンチパスバック

共連れを防止できて、セキュリティゲートのように本格的な設備がなくても実施できるオフィスのセキュリティ対策として、アンチパスバックがあります。入室時に認証を得ていない人が退室しようとしてもドアが開かない仕組みのことで、これによって侵入はできても脱出できないというセキュリティ効果が得られます。

④監視カメラ

さらに低コストな共連れ防止策として有効なのが、監視カメラです。一般的な防犯カメラでも撮影・記録されているという侵入抑止効果がありますが、監視カメラシステムの中には共連れが発生した時に警報を発したり、その証拠を記録できるものがあります。
これだけでもオフィスへの物理的な侵入を防ぐために一定のセキュリティ効果が期待できるでしょう。

 

 

特に高いセキュリティが求められる空間を作る方法

ここまでは一般的な業務オフィスのセキュリティ対策についての話でしたが、それよりもさらに高いセキュリティが求められる空間についてのセキュリティ対策についても考えてみたいと思います。
特に高いセキュリティが求められる空間とは、金庫室やサーバー、個人情報などを管理する倉庫などです。
こうした空間のセキュリティには、複数の対策を組み合わせるのが有効です。例えば、以下のように多重化するとセキュリティ性は一気に高くなります。

・電気錠による生体認証で部外者の入室を遮断
・監視カメラによって共連れを防止、さらに入室後の行動を記録
・アンチパスバックなど入退室管理を行い人の出入りをすべて記録

何かが起きてからでは遅いので、こうした空間のセキュリティ対策は多重化することを基本線としてください。

 

 

まとめ

近年高まっているオフィスの物理的なセキュリティ対策について、その具体的な方法をご紹介してきました。しかし、セキュリティに100%ということはなく、ここでご紹介した方法は一例にすぎません。これですべての物理的侵入を阻止できるわけではないことを押さえておいてください。
ドアがだめなら窓から侵入しようとする者がいるかも知れませんし、入居したオフィスの質によっては内部からセキュリティの問題が発生するかも知れません。
オフィスのセキュリティ対策を万全にするには、入居するオフィス選びも重要になるということです。

 

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