法定停電とは?ビルの法定停電や年次点検の時に気を付けるべきこと

そもそもなぜ停電が必要なのか?

皆様「法定停電」や「年次点検」の対策は行っていますか?

特に大きなテナントビルへ入居されている企業様であれば、ビルの全館停電は毎年経験されていることと思います。

どんな企業でもIT機器がフル稼働しているのに、なぜ停電を行う必要があるのでしょうか。

 

 

それは電気事業法のという法律の中で保安規程というものが定められており、ある一定規模の電気設備は年に一度電源を止めて点検を実施しなければならない、と決められているからです。

この点検に伴い停電が実施されます。

停電に対して何もしないと・・・

これに対して、企業が何もしないとどうなるでしょう。

だいたい法定停電は夜間に行いますが、企業では夜間でも電源が付きっぱなしになっているサーバーやPC、電話交換機があります。

これらの機器は急に電源が落ちるとデータが飛んでしまったり、下記のような障害が起きてしまうことがあります。

  • 正常シャットダウン/立ち上げを行わなかったことによるシステム故障
  • 立ち上げ時、塵や埃による回路ショート
  • 電力復旧時の過電圧による機器故障

このような故障の際、専門家による復旧作業や機器の交換が必要となる為、停電明けの月曜日などに業務に多大な影響が出てしまうことが予想されます。

ではどんな対策をするべき?

代表的な対策として、停電バッテリの活用が挙げられます。

多くの企業で「無停電電源装置(停電バッテリ)」を導入していると思いますが、ここで一番注意すべき点は電力供給時間です。

実は簡易的な停電バッテリでは数分しか電力は供給されず、長時間用のバッテリも使用状況によっては1~2時間程度しか持たない場合も御座います。

停電中にバッテリが切れてしまうと意味を成しません。

ハードだけでなく、停電時の運用のマニュアルの作成をお勧めします

これまでの内容を考えた上でどのような対策を行えばいいかご紹介します

事前準備として

正常シャットダウンが必要なもののリスト化

シャットダウン、立ち上げ方法のマニュアル化

機器、ソフト、システムの保守業者様連絡先一覧作成

は必須と言えるでしょう。

そして法定停電の前日までに行う作業としては

  • 機器、ソフト、システムの正常シャットダウン
  • ファンなどの取り外し及び清掃

⇒これらは立ち上げ時、塵や埃による回路ショートを防ぐためです

  • ACアダプタの切り離し

⇒停電復旧時の加圧による機器故障を防ぐためです

  • 機器、ソフト、システムの正常立ち上げ
  • 運用試験

一番はこの対策を専門家へ依頼してしまう事ですが、費用もかかることですので、しっかりした事前準備と万が一が起こってしまった時の対策を考えておく事が被害を最小限に抑えることにつながる事と思います。

 

弊社もIT機器の保守管理も行っておりますので、このような法定停電への対策は(もちろん停電前に)ぜひ一度ご相談ください。

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