一般の家具でもオフィス家具でもよく使われるメラミン化粧板。最近では木目や艶の表現も豊富で、まるで天然木で作ったような雰囲気になります。
ただメラミンは樹脂を塗った薄い層を何枚も重ねているという構造ゆえ、使用環境によって浮いてきたり剥がれてしまう可能性もゼロではありません。
今回は、「他社さんで導入した受付台の表面が浮いてきてしまった。どうにか修理できないか?」というご相談でした。
今回はお客様のご要望を叶えるため、受付台のメラミン合板の補修をすることに致しました。下記が修理の流れになります。
①角から受付台本体とメラミン合板の間にカッターを入れます。
※受付台本体とメラミン合板に傷をつけないよう慎重に行います。
②カッターを入れた隙間にヘラを入れゆっくり剥がしていきます。
※勢いをつけて剥がすとメラミン合板が切れてしまいます。
※剝がれにくい場合は強力なシール剥がしスプレーを使い、
ボンドを溶かして剥がしやすいようにします。
③メラミン合板を剥がした後に受付台本体とメラミン合板に速乾ボンドを塗り接着致します。
※速乾ボンドを全体にまんべんなく塗ることにより剥がれや浮きを防止できます。
④最後に角からはみ出している速乾ボンドをきれいにふき取り、速乾ボンドが乾くまで3時間ほど待ち、施工完了です。
以上になります。
メラミン合板が浮いてきてしまう理由として大きく2つございます。
・1つ目は長年の使用によって劣化して浮いてきてしまうケース
・2つ目は作成時の速乾ボンド不足により浮いてきてしまうケース
今回の理由は後者でした。どうしても廉価なものですとそういう場合もありますが、出来れば家具は長く綺麗に保てるように作って欲しいですね。
一級建築士 / 1級建築施工管理技士 / 宅地建物取引士 / 認定ファシリティーマネジャー
千葉大学工学部を中退後、2001年に24歳で株式会社アロワーズを創業。「働く環境こそが生産性向上の唯一の手段」という信念のもと、23年間にわたりオフィスの設計・デザイン・施工をワンストップで手掛ける内装工事業を行っている。