2020年に向けて、大型ビルの供給数が多くなっています。
最近でも、43階建ての六本木グランドタワー(オフィスは31階~43階)を筆頭に、37階建ての新宿ガーデンタワー(オフィスは2階~22階)、33階建てのJR新宿ミライナタワー(オフィスは5階~32階)、31階建ての大手町フィナンシャルシティ(30坪からの小規模分割区画プランあり)など、続々と高層オフィスが建設されています。
もちろん、このようなビルに入居することは企業のステータスや従業員のモチベーションを大きく向上させますので拡大志向の企業様の選択肢になることも多いと思います。
そこで、今回は高層階オフィスで働く事のメリット/デメリットをご紹介していきたいと思います。
超高層/高層/低層の基準とは?
具体的にどの範囲の高さの建築物を指すかについては種々の定義がありますが、一般的には、6階以上を「高層建築物」、15階程度以上を「超高層建築物」と呼ぶことが多いようです。
ここでは15階以上を超高層オフィスと呼ぶことにします。
超高層は賃料が高い?
住宅やマンションでは高層階の方が眺望が良くなる為、低層階よりも家賃が高いというのが一般的です。特に1階は防犯や日当たりの面で安くなっているケースが多いですね。
それに比べてオフィスビルの場合は、店舗に利用される1階は賃料が高く、2階以上(空中テナントと言います)は基本的には同じというビルが多いです。
しかし、超高層になってくると少し話は変わります。超高層ビルの賃料はほとんど公表されていません。これは交渉次第で金額も変わるということです。最上階から埋まっていくビルの場合、中間層のフロアを多少安くしても満室にしたい場合もありますので結果的に上層階の賃料が高くなるケースが多いそうです。
超高層階で働くメリット
眺望の良さから来る効果
窓の外を眺めるだけで気分転換できること
来客の方が「景色すごいですね!」と切り出してくれるので話が弾むこと
ジオラマのような地上を見て「人間なんてちっぽけな生き物だな。俺、なんて小さなことで悩んでいたんだろう」と悩みが解消する可能性があること
これらが業績にどれ程の効果をもたらすかは数値化できませんが、少なくとも超高層オフィスならではの特権ですね。
ただしオフィスのどの部分に眺望の良い窓を持ってくるのかによって、その効果の絶対量も変わってきます。超高層オフィスこそレイアウトを考え抜くことが大事ですね。
騒音が少ない
見落とされがちな点ですが、超高層階のオフィスは静かです。
勿論地上から離れていれば離れているほど車などの騒音が聞こえにくくなりますので、音に敏感な人は業務に集中しやすい環境になります。(静か過ぎて落ち着かないという人もいるかもしれませんが)
企業ステータスが向上
名刺に「〇〇タワー30階」と書いてあればやはり「おっ!」と思ってしまいますよね。もちろん住所だけでは広さは分かりませんから、ビルの名称とフロア数で企業規模が判断されることが多いでしょう。
ただ、その効果を利用して最近ではレンタルオフィス会社が超高層ビルに入るケースも多い様です。つまり高層ビルの住所だけ借りている企業もありますので、表面的なメリットにはならない場合もあります。
超高層階で働くデメリット
エレベータ待ち時間と移動時間が長い
高層階であればあるほどエレベーターの待ち時間+昇り降りの時間は多くなります。
テナントの従業員数に対してエレベーターの数が不足しているビルでは、この時間がストレスになる場合があります。特にお昼休みの開始・終了時にはどうしても混みますよね。
超高層に限らずですが「スムーズに移動できるか」はオフィス選びにおいて大事なポイントです。
災害時、脱出しづらい
災害時のエレベータ停止により脱出が出来なくなる人が「高層難民」と呼ばれることもあるようです。非常時に階段での移動をする必要が出てきた時、かなりの体力と時間を要することはデメリットと言えるでしょう。
いかがでしたでしょうか?
超高層階オフィスにはもちろん大きなメリットもありますが、デメリットを考えると悩む部分も少なくないと思います。
エレベーターの稼働量や非常時の対策はもちろんですが、従業員に対して「どのようなスタイルで働いてもらうか」という視点も取り入れてビル選びをして頂ければと思います。
また、高層階と低層階では整えるべき設備も違ってきますので下記の記事もご参考にして下さい。
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