【施工事例紹介】倉庫からカフェテラスへ。ウッドデッキで活用の幅を広げた空間再生

開放感のある屋外スペースを演出するウッドデッキは、カフェやオフィス、商業施設においても人気の高い設計要素です。

今回は、既存の倉庫スペースをカフェテラスへと改修したウッドデッキ施工事例をご紹介します。

↓こちらは、改装前の様子。後にウッドデッキになるスペースは整地されておらず、外壁も波打っている状態でした。


■ ウッドデッキ計画のポイント:目的に応じた設計がカギ

ウッドデッキと一口に言っても、用途によって設計・材料選定・法規対応が大きく変わります

今回は「カフェテラス」として使用することを前提に、以下の点を踏まえて設計を進めました:

  • デザイン性:お客様が長く滞在できる居心地と雰囲気づくり

  • 耐久性:屋外環境に耐える構造と素材選定

  • ユニバーサルデザイン:車いすや高齢者にもやさしい設計

  • 建築法令対応:開発許可の確認、用途変更の可否、避難規定の順守、排煙規定のクリアなど


■ 着工までの準備:法令と実用性の両立

【1. 建築法規の確認】

今回のように倉庫をカフェテリアとしてリノベーションする場合、以下の点を事前に確認する必要があります:

  • 建築確認申請:建物の用途を変更する場合、申請が必要になるケースが多いので専門家に確認しましょう。
  • 避難規定の順守:避難経路の距離、非常口の明示、敷地内通路の幅などの規定を守る必要があります。
  • 換気・排煙の確保:自然換気もしくは強制換気装置の設置も計画しましょう。また、自然排煙用に決められた高さ以上の場所に窓も必要です。
  • バリアフリー対応(地方条例):床面積や用途により出入口の段差解消や車いす対応トイレの設置が求められることがあります。

【2. 材料選定】

  • 床材には、高耐久のハードウッド材(ウリン、イペなど)や人工木(樹脂+木粉)を選定し、耐候性・防腐・防虫性能を確保しましょう

  • 屋根・柱材には、アルミや防錆塗装を施したスチールなど、風圧荷重や積雪荷重を考慮した構造材料を使用します

【3. 快適なレイアウト】

  • 今回はテーブル配置・通路幅・導線計画を行い、車いすでも安心して移動できるスペースを確保しました

  • お客様からの要望をもとに、イメージパースの作成も実施しました


■ 施工工程:見えない部分にもこだわりを

【下地処理】

  • 雑草の再成長を防ぐため、防草シートを敷設し、防腐剤を散布

  • 地盤の水平を取り、構造的に安定した土台づくりを行います

【基礎と柱の施工】

  • 柱はアンカーボルトや独立基礎により、風荷重にも耐えられるよう固定

  • 地面との接地部分は湿気対策とシロアリ対策が重要ポイント

【床材・スロープ・照明設置】

  • スロープを追加し、バリアフリー対応を実現

  • 夜間の雰囲気も演出するため、LED照明をライン配置

  • 雰囲気を高めるため、パーゴラ(装飾的な屋根構造)を設置


■ 完成後の様子:昼と夜で変わる表情

完成したウッドデッキは、昼は木の温もりと光を感じられる明るい空間
夜は照明の演出で落ち着いたカフェ空間へと変化します。


■ まとめ:ウッドデッキは「構造」「意匠」「法令」のバランスが鍵

ウッドデッキは見た目のデザイン性だけでなく、構造的安全性・メンテナンス性・法的対応の3つを同時に計画することが成功のポイントです。

特に屋根や柱を設ける場合には、建築基準法や消防法との整合性を確保する必要があります。
弊社では、法令確認から意匠提案、現場対応までワンストップで対応可能です。


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