今さら聞けない!? フリーアドレスのオフィスとは?

■フリーアドレスとは何か

 

フリーアドレスという言葉は皆さんもよく耳にするかと思いますが、それはどういうものかを説明しろと言われると、実はよくわからなかったり、フリーメールと勘違いしていたりとあるかと思います。
そこで、ここでは今さら人に聞くことのできない、フリーアドレスについてご紹介したいと思います。

フリーアドレスというのは、おそらく皆さんの多くもそうだと思いますが、職場で一般的には社員一人一人に対してそれぞれのデスクとパソコンが用意されており、個人のメールを自分のデスクで確認したり、そこで与えられた仕事をするというスタイルとなっています。

しかし、フリーアドレスを導入している会社の場合、会社にいる社員がそれぞれの仕事の状況に合わせて空いている席やコモンスペースを使って仕事をするというビジネス(オフィス)スタイルのことを指します。
もしくは、こういった制度を基盤としたフレキシブルに、そして効率よく仕事を進めるというビジネススタイルが、このフリーアドレスなのです。

このスタイルはアメリカでファシリティ・マネジメントの考えが進んできたことによって、日本では1990年代頃に現れたスタイルなのです。
それ以前に似たようなことはアメリカでも行われていましたが、本格的に行ったのは日本が初めてです。

特に、このフリーアドレスというオフィススタイルを用いている業種が、コンサルティング系企業や今は大活躍、無くてはならない企業ともいえる、モバイルワークを中心とした通信系の企業で、実は多くの大手企業もフリーアドレスを導入しようと試みたり、それをそのまま採用しています。

 

■フリーアドレスを使うメリットとデメリット

 

効率よく仕事をすることを目的としたフリーアドレスのメリットとデメリットを見てみましょう。

【メリット】
1.コスト削減
無駄なスペースを省けるので、オフィスを最小化でき、コストの削減につながります。

2.社内の色々な人とコミュニケーションがとれる
常に同じ場所におらず、広範囲の社員とコミュニケーションがとれ、アイディアや創造性を育みます。

3.気分転換になる
毎日同じ場所いないので、気分転換となり、ストレスがたまりにくいです。

4.効率よく働こうとする
個人スペースがないので、仕事終わりには毎日片付ける時間を省いたり、効率よく働こうと意識する社員が増えます。

5.仕事のモチベーションが上がる
多くの社員と接するので、仕事に対する意識が変わったり刺激され、仕事へのモチベーションがあがります。

【デメリット】
1.個人デスクがないので、コミュニケーションがとり辛い
同じデスクに同じ人がいないので、上司も部下と連絡が取りづらく、管理しにくくなります。

2.個人スペースがないので、自分のスペースを確保しようとする
個人スペースがないので、帰りにどこかに自分の物を置き、「自分の場所だ」と無言でアピールしたり、疎外感を感じる人もいます。

3.ストレスになる
個人の席がないので、座りたい場所に座れなかったりでストレスやプレッシャーを感じます。

4.セキュリティ面に不安
大企業だと社員数が多く、他社の人が混じっていても気づかないこともあり、情報が流出するなどの危険なこともあります。

5.離職者が増え、逆にコストが上がる
上記のことが重なっていくと、会社を辞める人が増え、新しい人材を雇い、教育しなければいけなくなるので、コストアップに繋がります。

 

■フリーアドレスを導入する際にはどうするか

企業としてはコスト削減につながるフリーアドレスを導入したいと思うかと思いますが、これをする際にはいくつか考えなければいけことがあります。

まずは、インターネット回線です。
多くの企業の場合有線を利用しているかと思いますが、フリーアドレスの場合、普通のオフィススタイルとは異なります。
誰かの周りに集まってミーティングをしたりすることが多くなるので、有線だと、パソコンの移動ができなくなってしまいます。

そのため、有線と無線、両方あれば、すぐにその場所にパソコンを持って移動することもできますので、その整備をするようにしましょう。
また、ネット回線が人数分足りないとか、セキュリティ対策が不十分だと信用面でも問題が出てきてしまいますから、そういったネット環境も整えましょう。

そして、今までのオフィスとは全く違うものになりますから、フリーアドレスを導入する際のオフィスのレイアウトも必要になります。
必要なものは、コモンスペースです。
社内ではフリーアドレスを導入したとしても、社外のお客様をその中に招くというのはおかしいですよね。

ですから、会議室などは然るべき場所に置きましょう。
さらに、個人スペースがなくなりますから、パソコンに保存できないような資料だとかデータを保存しておく場所が必要になります。

ですので、全社員が共通で資料などをおけるようなキャビネットを配置する場所などもきちんと確保しておくことが必要ですし、座席を固定していないといけない仕事をしている社員もいますから、その人たちのスペースを確保するなど考えなければいけません。
 

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