世の中でが「働き方改革」が注目を集め、多くの企業で実践されていますが、オランダの企業【Veldhoen + Company】が提唱している、【ABW(エービーダブリュー)】という働き方が注目を集めています。
ABWとは「Activity Based Working(アクティビティ・ベースド・ワーキング)」の略称で、仕事内容に応じて環境構築を行い、生産性の最大効率化を図ろうという動きです。
かしこまった言い方では何となく難しい印象を受けますが、分かりやすく表現すると
「仕事内容に応じて、一番働きやすい場所と時間で働きましょう!」ということです。
例えば、デザイナーの方がコールセンター内に配置されたら、気が散ってしまい、良いアウトプットをする事は難しいですし、やめたほうがいい気がしますよね。
そういった考え方を全社員向けに、より深く考えましょうといった動きということです。
ABWの3つの軸
①物理的な環境
既に導入している企業も多いかと思いますが、オフィスのフリーアドレスは「物理的な環境」に対してのアプローチとして広まったオフィスレイアウトです。
②IT環境などのテクノロジー
身近なところでは、「ノートパソコンやスマートフォンの支給」や「テレビ会議」等があげられます。
どこに誰がいても円滑にコミュニケーションが取れる、もしくはお互い干渉する仕事を行う上で生産性に影響が出ないような環境構築をITの力で行うということです。
最近で言うとSlack(ビジネスチャットツール)やkintone(サイボウズ株式会社提供のデータベース型アプリを内製できるサービス)なんかもここに入るかもしれませんね。
③社員の行動
ABWの導入を成功させるには、上司と部下やチームとしての関係作りが必要不可欠です。
従来の固定席であればいつでも自分の目が届くところに部下がいました。
ABWを導入する場合は部下がいつでも目の前にいるとは限らないため、部下を信頼し、仕事を任せていくような動きが必要になります。
権限譲渡の動きが必要になるということですね。
ABW導入に必要な3つのポイント
①従来のオフィススタイルよりも大きな空間が必要
従来のオフィススタイルよりも大きな空間が必要な理由としては、シーンごとに空間を分けなければいけないからです。
個室の集中スペースやオープンミーティングスペース、重要なミーティングルームやリフレッシュゾーンなど、空間の切り分けは多岐にわたります。
これは、社員数から策定するというよりは、
まずは社員に仕事時間の使い方を確認し、そこから必要な空間を策定していくという動き出しになります。
ここの切り分けが多ければ多いほど必然的に必要な坪数も増えてきてしまうというわけですね。
②マネジメントの仕方を再考する必要がある
成果よりも業務中の振る舞い等を評価する傾向がある場合は再考が必要です。
例えば、目の前にいる残業をしている部下を評価するような会社の仕組みがある場合、ABW導入にあたっては見直しが必要です。
どこでどう働いていたとしても成果を出してもらうよう、日々の指導もやり方を変える必要が出てくるかもしれません。
③自分で業務内容に差異的な環境を選択する必要がある
最も生産性のいいであろう環境を選択するには、現状の環境の問題点と改善点を把握する事が必要です。
また、タスクに応じて、どの環境を選択するか?のスケジュールを考える必要があります。
広いオフィスだと移動時間も馬鹿にならないため、次の日のタスクと環境効率をリンクさせつつ時間効率も考えなければなりません。
まとめ
【ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)】は生産性の効率化という意味でも前向きな取り組みだと思います。
自らの仕事をより深く掘り下げるきっかけという意味でもいい動きかもしれませんね。
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