皆様にとってより快適なオフィスとはどのようなオフィスでしょうか?
この記事ではオフィス移転やリノベーションをする際に意外と盲点となっているトイレの改修工事についてご紹介いたします。
はじめに
そもそもトイレはそれほど快適なオフィスづくりには重要ではないと感じている方も多いかと存じますが、大手メーカーのアンケート調査によると「あなたが業務を行う執務スペース以外でこの場所の快適性が‘『仕事のモチベーションに影響する』と思う場所は?」という質問に対してトイレはなんと食堂やリフレッシュスペースを抑えて第1位となっています。
この調査結果からトイレの快適性がより質の高い業務に直結していることが分かります。
~どのようなトイレが快適か~
トイレが重要なことはわかりましたが、では具体的にどのようなトイレが快適なのでしょうか。一部ですが下記にまとめました。
①トイレの個数が社員数に対して適切である
実は労働安全衛生法により社員数に応じてトイレの個数は定められています。
- 男性用便所、女性用便所をわける
- 男性用大便所:60人以内ごとに1個以上
- 男性用小便所:30人以内ごとに1個以上
- 女性用便所:20人以内ごとに1個以上
しかし規定はあくまでも最低限。混みあうことの無いように設計されていることが必要ですよね。
② 臭いや音の配慮がされている
個人的に1番気になる点です。トイレはプライベート空間なので、出来るだけ他人を気にしなくても良い環境づくりが必要ですよね。
共用部廊下内にあるトイレに比べ、事務室に隣接したトイレは敬遠されがちです。こちらは後で変更できるものではないので、事務所を選ぶ際に優先事項として考慮したい点ですね。
③ 清潔である
いくら数が十分でも、設置場所が問題なくとも、清潔でないトイレは嫌ですよね。共用部であれば定期的に清掃サービスが入ることが多いと思いますが、長年使っているとどうしても設備の劣化や汚れが生じてしまいます。
そこで、弊社でもよくご依頼を頂く「トイレを改修する」という選択肢が出てきます。その際、どんな工事が必要なのか?どんな機器にしたらよいのか?掃除しやすいトイレとは?等が重要となってきます。
そこで次回以降の記事では実際の施工事例を基に、トイレ改修工事の流れについてお伝えさせて頂きます。
一級建築士 / 1級建築施工管理技士 / 宅地建物取引士 / 認定ファシリティーマネジャー
千葉大学工学部を中退後、2001年に24歳で株式会社アロワーズを創業。「働く環境こそが生産性向上の唯一の手段」という信念のもと、23年間にわたりオフィスの設計・デザイン・施工をワンストップで手掛ける内装工事業を行っている。