電話回線は大きく分けて「アナログ回線」「デジタル回線(ISDN)」「光ファイバー」の3種類があります。この中で電話機の使用数や月額料金などから適切なものを使用しているかと思います。しかし、それぞれが実際どのようなシステムで送受信が行われているのか、しっかりと理解している人は意外と少ないのでは?
そこで今回はアナログ回線とデジタル回線の違いについて説明いたします。
■そもそもアナログとデジタルの違いって何?
回線の話をする前に、まずはアナログとデジタルの定義について確認しましょう。そもそもアナログとデジタルとは、何かの「量」を表す「情報」の違いにあります。
「デジタル」=離散したもの、数値化(量子化)されたもの
「アナログ」=連続したもの、数値化(量子化)されていないもの
この両者の大きな違いですが、たとえば距離や速度といったものは
「1.358523・・m」のようにいくらでも細かく測定できます(アナログ)。
一方、リンゴの個数は指で「1,2、3」のように正確に数えることができます(デジタル)。
時計を例に考えてみましょう。
デジタル時計:「10:10」と正確な時間が表示(数値化されている)
アナログ時計:時計の針を見て10時10分くらい?(数値化されていない)
■ではアナログ回線とデジタル回線(ISDN)の違いは?
アナログ回線とISDN回線の違いについてですが、実は回線そのものは全く
同じもの(銅線)を使用しています。両者の違いは、「データの変換方式」にあります。
アナログ回線の場合、音声データそのものが電気に乗って銅線の中を伝わっていきます。まさに「糸電話」と同じ仕組みだといえます。
一方デジタル回線では、音声データを0と1のデータに変換(デジタル化)し、
それを電気に載せて銅線で送信するのです。
■デジタル回線のメリット
アナログ回線は音声が銅線を伝わっていったわけですが、デジタル回線の場合は音声が0と1というデジタル信号に変換され、銅線を伝わって行きます。
0と1に変換することで、主に2つのメリットがあります。
・アナログ回線に比べて音質が良い
・一本の銅線で二回線使える
アナログ回線では、銅線の距離が長くなればなるほど信号が弱くなってしまうことや、外部からの強い電波などが混ざったりして音声がかすれたりノイズが入ったりすることがありました。しかし、デジタル化することによりこれらのデメリットを最小限にすることができるのです。
また、ノイズが無くなることでデータを送る速度も速くなります。音声をそのまま流すと銅線全ての容量が必要だったのですが、デジタル化することで半部以下の容量で済むようになりました。その結果、デジタル回線では一本の銅線で二つの回線が使用できるようになったのです。
移転の際の電話回線の手配では、このような回線の違いやメリット・デメリット予め理解しておくと、スムーズに手配することが可能です。
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