オフィス移転の際には、電話回線や電話機の移設も必須作業となります。
長くオフィスを使い、電話番号や電話機を増やしたり減らしたりしている内に、無駄の多い回線となってしまっていることもありますので、移転は回線の見直しのチャンスです。
しかし、電話回線の仕組みは複雑な印象で、苦手な意識を持っている方も多いのではないでしょうか。
電話回線を複雑にしている要因の一つは、「回線数」と「同時通話数」と「電話番号数」、3つの数が混同されてしまうことにあります。
回線数と同時通話数と電話番号数との関係
「回線数」というのは実際に引かれている回線の数です。
1つの回線で複数の同時通話や電話番号の取得が可能なので、「必要な電話番号の数だけ回線を引かなければならない」とか、「同時通話数と同数の回線が必要」というのは間違いです。
例えばNTT提供のひかり電話オフィスエースというサービスであれば、最大同時300通話、7000番号が1つの回線でご利用になれます。
必要な「回線数」ではなく、必要な「同時通話数」と「電話番号数」を決めることが、最適な電話回線を考える上での第一歩となります。
電話回線の種類は?
同時通話数と電話番号数が決まったうえで、どのような回線を何本用意すればよいのか?
最もよく使われている「メタル回線」と「ひかり電話」を紹介しながら、簡単にご説明します。
メタル回線
いわゆる、昔からある電話回線です。
通信方式の違いで、「アナログ回線」と「ISDN回線」に分けられます。
電話だけに焦点を絞ると、「アナログ回線」と「ISDN回線」の最も大きな違いは同時通話数にあります。
アナログ回線 … 1回線につき1同時通話
ISDN回線 … 1回線につき2同時通話
(アナログ回線とISDN回線のもっと細かい違いはこちらの記事で紹介しています。)
まずは必要な同時通話数から、回線数を決めてしまいましょう。
回線数とは別個に電話番号の取得が可能なので、この時点では電話番号の数は考えなくてOKです。
1回線につき電話番号が1つずつ割り当てられます。
回線数よりも多くの電話番号が必要な際は、「追加番号」にて必要な分の電話番号を取得します。電話番号の為に回線を増やしてしまうと、余計に基本料金がかかってしまいますので要注意です。
ひかり電話
ひかり電話の場合、特殊な場合を除き、基本的に同時通話数・電話番号数によらず回線数は1つとなります。
また、同じ回線をネット回線として利用できますので、回線構成はシンプルです。
ひかり電話では、必要な同時通話数・電話番号数によって、下記の3つからプランを選んでご利用いただく形となります。
・ひかり電話(通称「ひかり電話家庭用」) 同時2通話、5番号まで
・ひかり電話オフィスタイプ 同時8通話、32番号まで
・ひかり電話オフィスエース 同時300通話、7000番号まで
まとめ
電話機が8台しかついていないのに同時通話が12通話分の回線が引かれている、なんてことも実際にあります。
回線の先に設置されるビジネスフォンも、回線種類に合わせたものが必要となりますので、ビジネスフォンを設置する業者に最適な回線の内容を相談し、手配を任せてしまうこともお勧めです。
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